広島発祥の柑橘類、はっさく!美味しい食べ方や簡単な剥き方を紹介

4はっさく

はっさくは古くから日本で食べられてきた柑橘類の1つです。通常のミカンと比較すると大きな果肉に、少し苦みのある味が特徴的でしょう。剥きにくさや食べにくさから敬遠されがちですが、爽やかな香りや甘酸っぱい味わいなど魅力が多い果物です。今回は、はっさくの主な概要や簡単な皮の剥き方、おいしい食べ方を紹介します。本記事と一緒に、はっさくの基本情報について学んでいきましょう。

はっさくとは

はっさく(八朔)とは、日本原産の柑橘類の1種です。「八朔」とは「八月朔日」、つまり旧暦の8月1日のことを指します。名前がつけられた当時はちょうど八月に食べごろを迎えていたことから、はっさくという名前がつけられたと伝えられています。実際には、この時期にはっさくは成熟していないため、食用には向いていません。

はっさくは江戸時代、広島県尾道市因島において原木が発見されたことをきっかけに栽培が始まったといわれています。現在では西日本を中心に栽培されており、とくに和歌山県が圧倒的な収穫量を誇っています。

はっさくの旬は?

はっさくは2~3月頃に旬を迎えます。ただ、基本的に収穫から1、2か月程度貯蔵してから出荷されます。一度熟成させることではっさくの酸味を抜いて、食べやすい状態になってから出荷しているのです。そのため、市場に出回るのは3月~4月下旬頃だといえるでしょう。また、「木成り」と呼ばれる、木に成らせたまま完熟させるはっさくもあります。この木成りは、3月~4月中旬頃が食べ頃だといわれています。

皮の剥き方

はっさくは外皮だけでなく果肉を包む薄皮も固く剝がれにくいため、食べるまでの皮むきも一苦労です。また、薄皮は食べると消化不良の原因になる可能性があります。はっさくを食べる際には、薄皮までしっかり剝いてから食べましょう。以下では、包丁を使って簡単にはっさくの皮を剥く方法を解説します。

はっさくの上下を5㎜程度切り落とす

切り落とした断面から果肉が見える程度の位置で、上下を切り落とします。この過程を経ることで、薄皮が剝きやすくなるのです。

果肉の形に沿ってくるくる剥いていく

リンゴの皮を剥く場合と同じ要領で、皮を剥いていきます。この際に、果肉に残った皮の白い部分まできれいに取っておきましょう。

房をバラバラにし、薄皮を剥がす

皮を剥いたら、実を一房取り薄皮を剥がします。薄皮は手で簡単に剥がれます。上手くはがれない場合は、上部をハサミや包丁で切り取ると簡単に剥くことができるでしょう。同じ方法ですべての房から薄皮を剥がしたら、あとは美味しく食べるだけです。

皮むきが面倒なはっさくですが、この方法を使えばだれでも簡単に皮を剥くことができます。「皮を剥くのが面倒だから」と敬遠していた方も、この機会に美味しいはっさくを味わってみてはいかがでしょうか。

はっさくの食べ方

皮を剥いたらそのまま生で食べることが、はっさくの基本の食べ方です。ぷりぷりとした果肉のしっかりとした食べ応えで、1つ食べるだけで満腹になります。皮を剥いてから冷蔵庫でキンキンに冷やすこともおすすめの食べ方です。程よい甘みと酸味に清涼感が足されて、より美味しく食べられます。

はっさく特有の苦みが気になるという方は、砂糖やはちみつをかけると食べやすくなるでしょう。酸味が和らぎ、クセを感じずに食べることができます。はっさくの砂糖漬けやピールなどに加工する食べ方もおすすめです。また、一部の地方では塩や醤油をかける食べ方もあります。しょっぱさが酸味を抑え、はっさく自体の甘さを引き出してくれるのです。

甘さが控えめなはっさくは、野菜との相性も抜群です。いつものサラダにはっさくを足すだけで、見た目もきれいな美味しいサラダができあがります。果肉のぷりぷりした食感や甘みが、サラダに素敵なアクセントを加えてくれるでしょう。

保存方法

はっさくは冷暗所で保存をすれば、2~3週間程度は日持ちします。風通しが良く、日光の当たらない場所で保存することがおすすめです。冷蔵庫に保存する場合は、ラップで包むか、ポリ袋に入れるなどをして野菜室で保管しましょう。そのまま冷蔵庫に入れるとはっさくが乾燥してしまいます。長くおいしく保存するために、必ず包んでから保管するように気を付けましょう。

まとめ

美味しいはっさくには水分が多く含まれています。水分を多く含んでいるはっさくには、ずっしりとした重みがあります。手に取って選べる際には重さを基準に選んでみてください。皮表面のハリやツヤも美味しいはっさくの目印です。さらにヘタがきれいな緑色であれば、確実に美味しいはっさくだといえるでしょう。

「長崎屋」では、発祥の地である因島のはっさくをふんだんに使用した「はっさくゼリー」やさっぱりとした因島はっさくの「シロップ漬け」をお買い求めいただけます。はっさく特有の甘みと苦みを活かしたデザートは、夏の贈り物にもぴったりです。ぜひこの機会に、ご家族やご友人と因島の美味しいはっさくの味を楽しんでみてはいかがでしょうか。